岩井つづら店 「小物入れつづら」【第2回中央区推奨土産品】
暮らしに寄り添う、一生もの。

暦の上では立春を迎えましたが、まだまだ厳しい寒さが続いていますね。この時期、寒さをしのぐために羽毛をふっくらと膨らませたスズメの姿をよく見かけます。
「ふくら雀」と呼ばれるその姿は、富と繁栄を象徴する縁起物として「福良雀」や「福来雀」とも記されるそうです。今回は、この愛らしいスズメをモチーフにした看板を掲げる、江戸の情緒あふれる名店をご紹介します。
人形町・甘酒横丁に息づく伝統

東京・日本橋人形町の甘酒横丁に店を構える「岩井つづら店」は、江戸時代から続く老舗です。軒先に掲げられたスズメの看板は、昔話の『舌切り雀』に着想を得たものだといいます。
「つづら」とは、竹籠に和紙を何層も貼り重ね、柿渋や漆を塗り重ねて仕上げる蓋付きの収納箱のこと。かつては婚礼道具として着物を収めるために欠かせないものでした。ハレの日(特別な日)にふさわしい重厚な光沢と、使い込むほどに深みを増す美しい色合いは、今も多くの人々を魅了しています。
時代と共に歩む「不易流行」の精神
生活様式の変化に伴いつづらの需要は減りましたが、同店は現在、東京で唯一の専門店として伝統を守りながら、現代の暮らしに馴染む「新しいかたち」を探求しています。
かつての「着物収納」という用途にとらわれず、アクセサリーや小物の整理など日常使い(ケの日)の道具としても提案。SNSを通じた情報発信や、現代の住環境に合わせたサイズ展開など、時代のニーズを柔軟に取り入れています。
「近年では、高い機能性と芸術性が再評価され、日本文化への造詣が深い訪日外国人観光客からも、伝統美を象徴する工芸品として高い関心を寄せられています」と岩井さんは話します。現在は新たに「名刺入れ」も考案中とのことで、つづらの可能性はさらに広がり続けています。
知る・触れる・選ぶ

特に注目したいのが、中央区推奨土産品「モノ部門」に選ばれた「小物入れつづら」です。
・サイズ:縦20.5cm×横12cm×高さ7.5cm
・カラー:黒・朱・溜(ため)の3色
・特徴:名入れや家紋、好みのマークを入れることも可能
コンパクトなサイズは現代のインテリアにも調和し、贈り物や自分だけの整理箱として高い人気を誇ります。(※納期はご注文から約1カ月。紋や名入れ代は別途かかります)

店内には「中央区まちかど展示館(つづら学習館)」としての展示スペースが設けられ、製作工程の解説や道具のミニチュアが並びます。職人の技が一朝一夕では成し得ないものであることを、間近に感じられる空間です。
世代を超えて受け継ぐ「一生もの」

つづらの最大の魅力は、その優れた機能性にあります。竹・和紙・漆という天然素材で作られているため通気性に優れ、防虫・防湿・防カビ効果を兼ね備えています。大切な衣類を湿気や虫食いから守り、まさに「一生もの」として使い続けることができるのです。
さらに、軽くて丈夫なうえに修理(直し)ができる点も大きな特徴です。古いつづらの修繕にも対応しており、親から子、そして孫へと、世代を超えて受け継いでいくことができます。
江戸の伝統技術が息づく、美しきつづら。それは単なる収納箱ではなく、使うほどに愛着が増し、暮らしに潤いを与えてくれる芸術品です。現代の生活にこそ取り入れたい一生ものの逸品。ぜひ一度、その温もりを手に取って確かめてみてはいかがでしょうか。
取材協力:「岩井つづら店」 岩井恵三さん(2026年2月7日)
不慣れな取材にもかかわらず、店舗の皆さまには優しくご対応いただき、誠にありがとうございました。
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インフォメーション
| 社名 | 岩井つづら店 |
|---|---|
| 住所 | 東京都中央区日本橋人形町2-10-1 |
| 電話番号 | |
| 営業時間 | 9:00-17:00 |
| 休業日 | 日曜日、祝日 |
| サイトURL | |
| ブログ執筆者(中央区観光協会特派員) | あすなろ |