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龍工房 |
「ちょつと触ってみてください。そうすれば、違いがおわかりになるかと思います。」
そう言ってご主人の福田万之助さんが見せてくれた二種類の組紐。片方は機械で作られた帯締、もう片方は手組みで作られた帯締です。見た目には際立った違いはないのですが、触ってみて驚かされます。機械組みのと違い、手組みの帯締は、はっきり手に伝わってくるものがあります。絹糸が伸びてまた戻る感触です。キュツキュツという小気味よい音がします。
武具の紐から発達し、今は帯締に代表される組み紐です。しかし、女性の帯締が作られるようになったのは明治に入ってからで、それまでは、組み紐といえば男性の羽織紐が主でした。
この店はそんな伝統工芸の組み紐を扱って40年近くになります。会社創業としては昭和38年。組み紐の製造と問屋業を兼ねていた義父の家の流れを受け縦ぎ、今のご主人が開いたものです。
ここでは、ご主人自身が糸を染め、デザインした後、職人に回され、組まれます。糸玉を周りにいくつも下げた丸台をはじめとして、へらで綾目を作る高台など、台を用いた昔から変わらぬ方法で作られます。一目一目が人の手によるもののため、大量生産はできず、1日1作がせいぜいです。
かつて東京には組み紐職人が多く住んでいました。しかし、震災や戦争のためにほとんどが地方に散り、また着物離れもあって、その数は今、減るばかりです。現在、東京近辺に4、50軒が残っているにすぎません。 |
所在地 : |
日本橋富沢町4-11 |
TEL : |
3664-2031 |
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