昔は魂祭りに供えた諸物を川に流したものです。これについては河村瑞賢の次のような逸話があります。まだ志を得ず懐中空しかった瑞賢が品川へ着くと、海や川に精霊に捧げた茄子や胡瓜が投げ捨てられてありました。彼はこれを見ると乞食にわずかの銅銭をやって拾い集めさせ、数十の古桶を買って塩漬けとし、土工の群に売って相当の利益を得たといいます。
また、後世、江戸では7月16日の朝、近在の百姓たちが小舟を諸河岸につなぎ、市中を巡って「精霊さまおむかい、おむかい」と呼び歩き、各家の貢物を下してもらったものです。